科学英語を考える - トム・ガリー
外国語を学ぼうとする時に避けて通れない物の一つが品詞についてだが、未だに苦手意識が抜けない。普段、母国語である日本語を話している時には全くこの様な概念について考えていない為、身体に馴染んで行く気がしない。
特に冠詞”a, an, the"には苦労させられる。日常的にその名詞が可算か不可算かなんてどうして考慮しなければいけないのか……まぁ、それが英語だから仕方ないのだけれど。
Wikipediaの「英語の冠詞」ページの脚注に興味深いコラムがあった。東大理学系のウェブサイトの中にある、トム・ガリー氏のコラムだ。
冠詞という概念を紐解きながら、日本人が陥りやすい思考についてわかりやすく解説してくれている。
第11回には英語においての丁寧な表現のあり方についてわかりやすく書かれていて、特に
だれにとっても人の依頼を断るのは愉快なことではないので,「したくない」「できない」のような返事を出さなくても良いように依頼するのがベストなのである。
というのは新鮮な観点だった。
「疑問」と「返答」が密接に結びついている言語の独特な感性だと思った。
日本語だと断る時の言い方にはあまり拘りが無いというか、どの様な依頼に対しても曖昧に「ちょっと難しいですね」と答えればいい。
何気ない日常会話の中に膨大な量の機微が内在しているから、本当に言語は奥が深いし、同時に徹底的に学ぼうとするのは気が遠くなる作業だと改めて思い知らされた。