滔想 tōsō

開設 2023年1月17日 火曜日 午前3時51分58秒

映画の感想さえ無知蒙昧な私には難儀至極

 映画でも小説でも、自身での咀嚼はさておき、他の人はどのような感想を抱いたのかが気になって仕方なく、作品の終わりと同時にラップトップを開いてブラウザの検索窓からすぐにネットの世界に飛び込んで確認作業に取り組んでしまう。するとそこには、真偽を確かめる術はこちらには無いのだけれど、それなりの専門家並みの分析を言葉巧みに説明している人々が居てくれて、非常に助かる反面、こちらの様々な不足を思い知らされ悔しい思いが残るのも事実だ。

 そんな他人のことなど気にせず、自分の思考を自分の言葉で表現すればいいのに、彼らに比べれば何も記すことなどないし、第一私の視点は誤りで溢れかえっているかもしれないので尻込みし、逡巡で疲れてしまって何も残すことなく、いつの間にか熱が冷めてしまうのだ。

 

 クリストファー・ノーラン監督の「TENET」なんていう難解な作品に手をつけようとする私が大きな間違いを犯してしまっているのは十分承知している。理系の感覚や知識が皆無な人間が、量子力学の常識前提で繰り広げられるSF作品について何を書けるというのか。

 

 一度見ただけではTENETの世界を理解するのは難しい。この映画についての解説をどれだけ事前に仕入れていたとしても一発で完全に把握出来る人など居ないと思う。

 もしこの映画をきちんと理解したいのなら、最低でも2回は通して見た方がいいし、その2回目を見る前にYouTubeでネタバレ系の解説動画をいくつも見ておくのが賢明だと思う。大丈夫、それでもよくわからないからきっと後悔はしない。

 

 とにかく面白い。時間の逆行がテーマだ。リアルタイムでタイムトラベルする世界をこんなに長々とダイナミックに描いた作品はこれまでに無かったのではないだろうか。

 

 TENETについての記事の下書きを公開にできるのは何時になるだろう、もしかしたら永遠にその日は来ないかもしれない。

 

 色々な解説を辿っている最中に面白いものを見つけた。TENETのOSTの逆行バージョンがYouTubeにアップされていた。しかもそれをやってるのは恐らく楽曲配信会社公式だと思われる。粋なことをするものだと思わずニヤリとしてしまった。

 

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